Eリングとは、軸や軸にはめる部品の軸方向の移動を制限する部品です。
Eリングの書き方ですが、形状が少し独特なため以下のような書き方をします。
まず図面です。
上記のように、d(はまる軸の径)がわかれば簡易的にすべての寸法が導き出されるようになっています。
この値から、今回はd=10mmとして作図してみます。
まず10mm楕円を作成します。
120°回転させて、拡大コピーしながら図のように20mm・15mm・8.7mmの楕円を作成します。
下図のように中心線を引き、8.7mm楕円の長軸と中心線の交点から210°方向に直線を引き、その線と10mm楕円の交点をAとします。
Aを通り、20mm楕円と中心線の交点Bを結ぶ直線を引きます。
この2本の直線で不要となる楕円の部分(破線部分)を削除します。
中心線の交点Cから上記2本の直線と10mm楕円の交点Dを通る直線を2本引きます。
書いた4本の直線の不要部分(破線部分)を削除します。
楕円長軸方向の中心線に沿って短い直線を2本引いて、その他の不要部分(破線部分)を削除します。
とりあえず大まかな形状ができました。
矢印の部分は小さなRで角を取ります。
厚みを付けて完成です。
反対から見た形状も、隙間が空く方向が180度反対になるだけで基本的に同じ書き方をします。
この書き方を覚えておけば、どんな場合でも対応できますね。
まあ業務で書く場合は、平面書いてひしゃげたり、前に書いたのをコピペという感じなんでしょうが...。
Eリングを分解図で書く時には、連絡線で以下のように配置するのが一般的です。
しかし、実際には上記の様な軸線方向から軸には止められないので、以下のように表現する場合もあります。
その場に応じて書き方を判断する必要がありますね。
ちなみに、このEリングの書き方も出てきた書き方と同じです。
ただし、楕円の中心線の方向を長軸・短軸方向ではなく垂直方向と150°方向として、垂直方向の中心線沿いに三角形を書いていきます。
では。