以下の様な、 穴用C形止め輪の図面があったとします。
こういう機械要素はJISで規格が決まっていますが、細かい部分はあいまいな場合も多々あります。
この図面の場合は図面下側の開きの角度や小さい穴の位置などです。
図面を書く人によって様々ですので、あいまいな部分をどうするかが今回の描き方の要点です。
まずは、同心でφ56.2とφ48を書きます。
上の厚みが5.5mmですので中心線上にφ5.5の楕円を配置し、その分φ48楕円を下にずらします。
図面下の開きですが、ここは常におおよそ外形の1/3と考えてください。
今回の場合56.2÷3≒18.7mmとなりますので、以下の様に18.7mm楕円を配置します。
外径楕円の中心からの接線を引きます。
それぞれを150%程度拡大させます。
線を整理します。
φ6.5楕円を以下の様に配置します。
線を整理し、内径楕円との接合は適切なRで繋ぎます。
小さな穴2つは、以下の辺りに配置しますが、左右の穴の位置は150°方向で一致させます。
厚みを付けて完成です。
この書き方ですと、開きがZ軸方向になります。
書く人によってはX軸方向を開くように書く場合もあります。
また併せて、上の5.5mmの厚みが表示されない事もありますのでその場合についてもご参考までに記します。
同心でφ56.2とφ48を書き、中心線をX軸方向に引きます。
5.5mmの厚みが記載されていない場合は、外径と内径の差の1/3(この場合(56.2-48)÷3≒2.7mm)の楕円を作り、下側の位置に配置してそこまで内径を移動させます。
つまり、上の間隔の半分の間隔が下の間隔という事です。
ここから先は先程と同じ考え方になります。
完成版が以下です。
ご参考までに。
では。