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2019.5.30~

ゼロから始めるテクニカルイラストレーション
ゼロから始めるテクニカルイラストレーション
テクニカルイラストレーションをAdobe Illustratorを使用してゼロから学べる書籍です。本書で勉強すれば国家検定試験『テクニカルイラストレーション技能検定3級』を目指せる技術が身につきます。

『特許図面』こんな感じで描いちゃいますがいかがでしょう?
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Adobe Illustratorでの特許図面作成方法を紹介。

■テクニカルイラストレーション概要
3.写真トレースとは何?
2019/08/12
■テクニカルイラストの広義の解釈

今までは狭義のテクニカルイラストについて書いてきましたが、ここからはもう少し広げて、説明図として使用されるイラストはテクニカルイラストであるという解釈です。


皆さんは、写真トレースという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

少し前まで、取扱説明書に写真を貼り付けて説明に使用していましたが、写真では見えるものすべてが写ってしまうため説明には適さない場合もあります。

また、一昔前のプリンターではコピーすると写真がはっきり写し取れず、汚くなってしまうなどの話を聞きました。

そこで写真に写っている機械や製品の外形をトレースするという方法が取られるようになりました。


~写真トレース具体例~
写真トレース具体例
自動車内部 デジタルカメラ

リモコン操作 パソコン操作


このように写真をトレースしてイラストにする方法は、現在(2019.08)も頻繁に行われています。



人間楽したいと思うものだと思いますが、自動で写真をトレースできないかという考え方は昔からありました。

しかし、写真に写りこんだ被写体はあくまで画像であり、自動で線画にする場合、コンピューターが直線なのか曲線なのか、その線は必要なのかどうか等を判断しなければなりません。

人間なら簡単に判断できますが、AIが進化して人間レベルの判断力を持たないと難しいのかなとも思います。

逆にそれが出来てしまいますと、イラストレーターは必要ないということで仕事を失うことになります...良し悪しですね。



さて、写真をトレースすると、それは全て「透視投影図」というものになります。

●透視投影図

パース(パースペクティブ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

まだ建っていないマンションの広告などで実物っぽく描かれたイラストは、ほぼ間違い無く透視投影図(パースペクティブ)が用いられています。

まあ、最近ではイラストとして描くより3Dソフトを用いて作成するほうが主流のようです。

広告の場合、見る人にいかにイメージしてもらうかが問題なので、写真で撮ったようなイラストが必要になるのです。

実は、マンションのような大きな物を軸測投影法で描くと、透視投影法とは逆に遠くの方が広がって大きく見えてしまうと言う錯覚が起きます。

これは私見ですが、多分人間が潜在的に遠いものは小さいはずだと思っているのに、軸側投影法で描かれたイラストは近くも遠くも同じ尺度で描かれているため、よりいっそう遠くが大きく見えてしまうのではないかと思います。



透視図には以下の3種類があります。

①.1消点透視図(1点透視投影図)

よく見かけるのがマンションの間取りを説明する為に、マンションの内部を真上から奥行きを見せて描かれたイラストです。

テクニカルイラストレーション(透視投影法サンプル1)
ちなみに上図は家のマンションの間取です。


②.2消点透視図(2点透視投影図)
③.3消点透視図(3点透視投影図)
主にマンションの外観パースなどを描くときに用いられているようです。

2消点透視図、3消点透視図のサンプルはお待ちください。


手描きの時代には2消点透視図の方が簡単なので、たぶんこちらが主に用いられていたのではないかと思いますが、今現在は3Dの時代です。

普通にモデリングして表示させると、多くの場合、透視投影図は3消点透視図になりますので、こちらが主流かとも思います。

まあ建築パース専用のモデラーがあるのであれば選択できるのかな?



もちろん、機械系でも特に装置のような大きなものは透視投影法によってかかれる場合があります。

しかし、パーツリスト(パーツカタログ)向きではないのが、ここまで読んでいただいた皆さんにも想像できると思います...そうです、遠くの小さな部品は全て点になってしまいますね。


下図がそれぞれの考え方のポイントです。

~1消点透視図~
テクニカルイラストレーション(透視投影法サンプル2)


~2消点透視図~
テクニカルイラストレーション(透視投影法サンプル3)


~3消点透視図~
テクニカルイラストレーション(透視投影法サンプル4)

上図で、本当は平行である線ですが、パースではその線を延長していったと仮定した線(上図では二点鎖線で表している線)が、先の1点で交わります。これを消失点(消点)と言います。

1消点透視図は消失点が1つ、2消点透視図は消失点が2つ、3消点透視図は消失点が3つという事です。

必ず、現物で平行な線は消点で交わるように描かないと、ひしゃげたようなイラストになってしまいます。

上図で平行と書かれた線はどこまでいっても平行線になります。これは軸測投影法と同じ考え方です。

軸測投影法においても前述しました広がってしまう錯覚を避けるために、奥行方向を透視投影法を応用して描く場合があります。

しかし、正確にパースを描くとなると手間がかかりますので、私などはおおまかに消点のみ意識して、あとはある程度で描いてしまいます。